母のLINE日記

遠方に住む母からLINEで日記が送られてくる。

今日こなしたtodo、雑感、日々の心配事などなど。

そして大概日記の最後には、毎日忙しいとか、疲れているとか、老体に鞭を打って生活している旨の一言が添えられる。

正直なところ内容は一方的すぎてかなり読みづらく、また自分も仕事などで疲れているときに目にすると余計にしんどいときもある。それでも一応コメントを返すのだけれど、生活の違いからか思わぬところで喧嘩腰になったりして、気疲れすることもある。そんなときはこちらがどんなに手を尽くしても、逆に刺激しないよう引いたとしても、親からのアクションが止まないので、ぐったりするまで振り回されてしまう。忙しさで精神的に余裕がないのかもしれないなと思うことで自分を飲み込む。

忙しさの原因は、

ムラ社会の役員の仕事の多さ(保険補導員、地域役員、その他ボランティアやレクリエーション要員等)

・実家のマンパワー不足(高齢者である父母祖母のみで暮らしており、完全に老老介護状態、娘息子は県外にて別居。なお父と祖母の体調不良が日々悪化してきており、体力仕事は全て母担当)

・畑や家の規模と実家マンパワーの差

・やりたいこととやるべきことの整理、取捨選択の放棄 

といったところか。

いずれも問題の根は深く、それでもなお田舎暮らしを捨てられない実家勢に、一応あれこれと提案しては突き返されている。

娘である自分はいちはやく県外に出て行き、結婚して所帯持ちとなってしまい、実家にメインで関わることはしにくくなってしまった。時々愚痴を聞いてあげるくらいが関の山で、歯がゆい気持ちになる。しかし弟たちもそれぞれ仕事があり生活があるのでできることが限られているようだ。

年老いるごとに行き当たりばったりになりがちな(今日を生きるためにはそうするしかないのだろう、生きることに余裕を感じられない)親を見ていると、自分たちが今何をやって生きていて、どんな未来を選ぶことができて、取捨選択していくのかを一緒に考えていくしかないのだろうなと思う。

エンディングノートとまではいかないが、一度実家の暮らしや未来について書き出しておいた方がいい気がしている。いつ何があっても、自分が彼らの子どもとして、最後までいられるために。

なんだかんだ言って、自分は親のことが好きだし、好きであり続けたいと思っているので。

 

今はただ、このLINE日記が途絶えることのないように祈りながらコメントを返し、電話し、記念日を祝い続けていく。